羽毛布団リフォーム
2026.04.20
暑すぎる!重すぎる!使い勝手の悪い羽毛布団を劇的リメイク

こんにちは、店長です!
大阪府にお住まいのお客様から羽毛布団リフォームのご相談をお受けしました。今回はちょっと特殊な事例です。
店長さんのブログを拝見してメールしました。羽毛布団のリフォームについてお尋ねします。
今年羽毛布団を購入したのですが、暑すぎて一晩も寝ることができませんでした。肌掛けと合い掛けに作り直しを考えています。
新品なので羽毛の洗いはなしで、仕立て直した場合の見積もりをお願いできますか?
リフォーム生地は同じサテン80番で、できれば一枚は今の生地を使えればうれしいのですが無理でしょうか?
羽毛布団が暑すぎる理由
『羽毛布団が暑い』というご相談はそう珍しいものではありません。色々な原因が重なって、羽毛布団の着心地がお使いになる方の好みや肌感覚に合っていないことがときたま起こります。
その原因というのは、
- 暑がり体質にもかかわらず、保温性の高すぎるふっかふかのフトンを使用している。
- 寝室での空調利用やお家の気密性により冬でも室内温度がそこまで下がらないのに、保温性の高い羽毛布団を使用している。
- 羽毛を入れすぎている、または生地がポリエステル等で通気性・吸湿性が悪く、ムレて暑く感じている。
特に多いのが「羽毛布団を購入するときに保温性を重視しすぎて失敗してしまう」パターンです。お店やネットの「こんなに膨らむ!」という宣伝を信じて買った結果、お家では暑すぎて真冬しか使えない、なんてことは少なくありません。今回のお客様もまさにこのケースです。
確かに、空気を含んで大きく膨らむ力が強い羽毛を使う方が良いです。私もそういう羽毛原料をお薦めしています。ですが、羽毛の品質よりも大事なのは「その羽毛のパワーをきちんとコントロールできるかどうか」ということです。
羽毛をきちんとコントロールするには以下の要件が重要です。
- 羽毛の品質・保温性に応じて入れる量を変える
- お使いになる方に合わせて羽毛の量を変える
- 羽毛を包み込む生地の通気性・重さによっても変える
自分のスタイルに合った服を選ぶように「自分のちょうど良い暖かさ」に見合った羽毛布団を使う。これが実現すると、寝心地は劇的に変わります。

今回お預かりした羽毛布団がこちら。一晩しか使っていない新品ですので、当然ですがめちゃキレイです。

表示ラベルを見ると「甲州羽毛布団」というブランドですね。ポーランド産ホワイトマザーグースダウン93%が1.3kg。仕立て方は「ツインキルト」。これが暑すぎた大きな原因のひとつです。

(画像出典:西川株式会社 公式サイトより引用)
ツインキルト(2層キルト)は、ミシン目が体に当たらないため保温性が非常に高いのが特徴です。寒がりの方には重宝されますが、欠点は「保温性が出過ぎること」と「重たくなること」。暑がりさんがマンション等で使うと、冬の一番寒いとき以外は持て余してしまいます。
お客様の環境を伺うと、「2月時点で室温19℃」という気密性の高いマンション。これではツインキルトの1.3kg充填は確実に暑すぎます。


中身は非常に高品質なマザーグースが入っていました。このレベルなら1.0kgでも十分冬を越せるパワーがあります。作り手の「増量の方が高級感が出る」という理論ではなく、使う人の「ちょうど良い」を目指してリフォームプランを立てました。
リフォームで出来上がった羽毛布団

<リフォーム内容>
- シングルサイズ1枚 ⇒ 肌掛け・合い掛け 各1枚(計2枚)へリフォーム
- クリーニング:スチーム洗浄・ホコリ除去(新品のため)
- 新品側生地:綿100%・80番手 平織り(1㎡あたり94gの超軽量生地)
- 充てん量(合い掛け):0.8kg(たて6×よこ5マスキルト)
- 充てん量(肌掛け):0.4kg(たて7×よこ6マスキルト)
リフォーム参考価格:64,000円(税込)

まずは合い掛け。室温19℃という環境を考慮し、あえて0.8kgに。ちょうど良いボリュームを目指しました。

生地はあえて**「平織り」**をご提案。サテン織りよりも通気性が良く、熱や湿気がこもりにくいのが特徴です。軽量化によりムレ感も軽減され、暑くなりすぎない着心地を実現しました。

つづいて肌掛け。エアコンをかけた寝室にぴったりの薄さです。こちらも平織り生地を使用し、汗をかく季節でもサラッと快適に使えるようにしました。
お届け後、お客様から嬉しいメッセージをいただきました!
家族3人で交換しながら使ってみました。寒がりは800g、自分で調整したい人は400gとそれぞれお気に入りとなりました!三浦綿業さんにお願いして良かったです。

さらに、もう1枚の羽毛布団からも「400gの肌掛けを3枚」という追加注文をいただきました!
平織り生地は使い込むほどになじみ、柔らかくなっていきます。Y様、たくさんのご注文誠にありがとうございました!