2026.09.23
20年間使った羽毛布団、買い替えるのはもったいない?ハンガリー産マザーグース羽毛布団をリフォームしました

こんにちは、店長です!
今回は神奈川県にお住まいのお客様から20年近く使用してきた羽毛布団のリフォームについてご相談いただきました。
これまで丸洗いやリフォームなど本格的なメンテナンスはされていなかったそうで、
「十分な暖かさもあり、布団乾燥機を使うと膨らみも戻ってくる。だけど最近少しヘタってきた感じがある」
とのこと。使用年数を考えると買い替えも視野に入るかなと思うけれど、着心地はとても気に入っていらっしゃるご様子でした。
まだまだ捨ててしまうのはもったいないのではないか?そんなお気持ちで今回当店にリフォームをご依頼いただきました。

まずは、お預かりした羽毛布団の状態を詳しく確認していきます。
スペックとしては、
・シングルサイズ(150×210cm)
・ハンガリー産ホワイトマザーグースダウン93%/フェザー7%
・羽毛量1,200g
・綿100%超長綿サテン織り
・たて4マス×よこ3マスの立体キルト
という品質の羽毛布団でした。

マザーグースダウンの説明もしっかり入っている。羽毛布団の中身量やサイズを記載したタグはよく目にしますが、こうして原料についての説明を詳しく記載したものは珍しいです。
製造メーカーとして品質に自信あり、という気持ちが感じ取れます。


2枚の羽毛布団、使用年数は同じですが状態に差があります。膨らみがちょっとブレているというか、偏っているというか、布団の形が変わってしまっているかもしれません。

布団を広げてチェックしてみると、やはり羽毛が布団の中で移動してしまっていて、部分的にスカスカになっていたり山のように膨らんでいたり、かなり歪になっていました。

もう一枚の方は布団の膨らみ具合が均一で、片寄りや移動はありません。
羽毛が片寄ってしまうとどうしても空気の層が均一にならず、布団を掛けても体にフィットしなくなって隙間から熱が逃げてしまい、結果的に保温性が失われます。おそらくお客様が感じていた布団のヘタリや劣化は「羽毛の片寄り」による影響がかなり大きいのでは?と感じました。

片寄ってしまっても羽毛自体の形が綺麗に残っているとすれば、リフォームする価値があります。一番大切な中身はどうなっているのか、生地を少し開いて実際に羽毛を取り出してみました。

出てきたのは、白くてふわふわとした羽毛。
マザーグースダウンと呼ばれる、3年から4年ほど生育した大人のガチョウから採取された羽毛です。

手作業で選別してみると、長年使用したことで細かくなった羽毛や小さなホコリを発見しました。
こうした細かな羽毛やホコリは保温性の低下にもつながりますので、リフォーム工程のなかで丁寧に取り除いていきます。

一方で。大きくて綺麗な形を維持している羽毛も、こんなにたくさん残っていました!
ダウンと呼ばれる胸元の羽毛は、大きく丸いボールのような形をしています。
実際に手に取ってみても弾力があり、空気をたっぷり含んでくれる力もしっかり残っています。
お客様が、
「現在でも保温性には大きな不満はない。」
とおっしゃっていた理由が、中の羽毛を見てよく分かりました。
これはまだまだ捨てるにはもったいない、再利用する価値がある!
そう判断することができました。
リフォームが完成!

<リフォーム実施内容>
・シングルサイズからシングルサイズへのリフォーム
・プレミアムダウンウォッシュ
・ポーランド産ホワイトマザーグースダウン95%を1枚につき250g補充
・日本製 綿100%超長綿サテン織り生地に新調
・シングルサイズ(150×210cm)にお仕立て
・仕上がり羽毛量1,200g
・カバー用ループ8ヶ所
・たて5マス×よこ4マスの立体キルト
1枚あたりの出来上がり金額:85,800円(消費税・送料込み)

こちらがリフォームを終えて綺麗に生まれ変わった羽毛布団です。
ホワイト無地の新しい生地に包まれ、ふっくらと綺麗に仕上がってくれました!

今回のリフォームで工夫したのが羽毛布団のキルティングです。
もともとは、
たて4マス×よこ3マス=12マス
だったものを、
たて5マス×よこ4マス=20マス
へ変更しました。
その理由は、最初の診断で確認した羽毛の片寄りです。
マス目を少し細かくすることで羽毛が大きく移動するのを抑え、長く使用したときにもボリュームの片寄りが起こりにくいようにしています。
ただし、マス目は細かければ細かいほど良いわけではありません。
細かくしすぎると一つひとつの部屋に羽毛がパンパンに詰まり、身体へのフィット感が悪くなってしまいます。
羽毛がふっくら膨らむための余裕を残しながら、片寄りもできるだけ抑える。
そのバランスを考えて、今回は20マスの立体キルトを採用しました。

完成した羽毛布団の仕上がり具合をお客様にご報告させていただくと、とても嬉しいメールをいただきました。
ホワイト無地の生地とふっくらとした仕上がりがとても美しく、カバーを掛けてしまうのが惜しいくらいだと感じています。
20年近く使ってきた布団がここまできれいに生まれ変わり、お願いして本当に良かったと思っています。
ありがたいお言葉をいただくことができて本当に嬉しく思います。
20年近く大切に使ってきた羽毛布団。今回のリフォームをきっかけに、またこれから長くご愛用いただければ何より幸せなことです。
大切な羽毛布団2枚のお手入れをお任せいただけたことは、寝具専門店としてとても光栄なことです。これからも心地よい眠りのお役に立てれば嬉しいなと思います✨
羽毛布団リフォームをご検討中の方へ
羽毛布団を外見だけでリフォームできるかどうか判断するのは、もったいないです。
中に入っている羽毛の状態をきちんと見て、まだまだ再利用する価値のある羽毛なのかを判断し、お使いになる方にぴったりなリフォームプランをご案内することが大切だと思っています。
「リフォームできるかな?」
「生地が破れて中身が吹き出してきた…」
「20年以上使っているけどまだ使える?」
些細なことでもぜひお気軽にご相談ください。
全国どこでもご対応することができます!
人生のサンブンノイチを、もっと素敵に。
THE sanbun_no_ichi